先日、ある団体のプレゼンを聞く機会がありました。

手元に配られたチラシをみながら、約5分間。内容はこんな感じでした。

  • その団体と自分の紹介
  • 団体の沿革と自分が会長に就任した経緯
  • 団体の特徴、会員の数
  • 団体がどんなサービスを提供しているか(チラシをほぼ読み上げる感じ)
  • 事務所の場所・営業時間

て、閉めの言葉は「ぜひ入会のご検討よろしくお願いします。」

。。。まばらな拍手。。。

まあ、よくあるタイプのプレゼンです。Nothing wrong, but nothing special.というかんじ。

ところが、次の出番の人が登壇するまでちょっと間があったので彼は、つなぎトーク的にこんな事を言い出したのです。

 

「いや皆さん、このxxという制度は、実は皆さんのような個人事業主の方にとっては一般に知られている以上にたくさんのメリットがあるんですよ。

でもそれを知って有効に活用できている方はほんの少数で、全体の10%にも満たないくらいです。とてももったいないと思うんですね。

私たちの会は、そういう、あまり知られていない情報も提供して、会員の方々にとても喜んでいただいていますので、ぜひ皆さんも入会して事業を有利に進めてください。。。」

 

あらら。。。それ、一番大事な情報だったでしょ。。。最初にそれを言ってくれてたら、もっとちゃんと話を聞いたのに、と思ったのは、私だけではなかったはずです。

私にとって価値のある情報は、沿革や細かいサービス内容よりも、こっち。「自分にとってのメリット」でした。

コミュニケーションには、目的があります。
何のために、今、この場で、この人(たち)に、この話をするのか。この話を聞いて、どういう行動をとってほしいのか。

そして、そのために伝えるべき最も重要な情報があります。
多くの場合、それは受け手にとってのメリット、いわゆる「ベネフィット」です。

人が最も関心を持っているのは「自分」のこと。だから、一番知りたいのは「自分にとってどんなメリットがあるのか」「それによって私がどう変わるのか」なのです。

ここを明確にしないまま、話の構成やプレゼン資料作りをいくら頑張っても、目的は達成できません。

今回で言えば、話をする目的は「会員になってもらうこと」。そのために、聞き手に伝えるべき一番大事なことは、沿革やサービス内容の詳細や事務所の場所ではなくて、入会することで得られるベネフィット。

この団体の会員になると、一割の人しか知らないxx制度の活用法を知ることができ、アドバイスも受けられる。よってあなたは有利に事業を進めることができるようになる。」ということでした。

それなら入会しようかな、という気になりますよね。